
こんにちは!学生ライターのほのかです。
今回は名古屋市緑区有松にあるアトリエ「彩 Aya Irodori」さんを紹介します。
絞りの町、有松についてはこちらの記事で紹介しています!
彩 Aya Irodoriさんのアトリエ
「彩 Aya Irodori」さんは、有松・鳴海絞 括り職人の大須賀 彩さんが営むアトリエ。
「彩」という名前の通り、カラーにこだわり、日常に彩りを与えるような作品が並んでいます。
そして大須賀さんの「心から有松絞りを楽しんでほしい」という思いが伝わる「彩 Aya Irodori」さんのワークショップでは、子どもから大人までリピーターが続出しています。
有松絞りワークショップを体験してきました!
そんな「彩 Aya Irodori」さんで、私もワークショップ体験をさせていただきました!
今回はハンカチの生地を染めます。
ハンカチ一つとっても、タオル素材のミニハンカチからお弁当を包めるサイズのものなど、ライフスタイルに合わせて好きなものを選ぶことができます。
てぬぐいの場合はライフスタイル、使う用途に合わせてその場で切り出していただけます!
自分が染めたい柄を決めます。伝統柄とあじさい柄から、私は扇柄を選びました!
「絞り方をお客さんによって少しずつ変えてます。
やっぱり握力が少ないと、大人だとできるものが子どもだとできなかったりするんです。」 大須賀さんは言います。
このあたりで少しずつ集中力と体力が削がれていきます(笑)
「絞り染めは、普段使わない筋肉を使うことが多いかもですね。 目もすごく疲れます。」
彩さんオリジナルのくくり台を使っています!
「道具の開発も、やりたかったことの一つでした。 大学の授業を受け持つとなったときに、急いでコンパクトなものを開発しました。」
道具の販売も行っていて、海外からの注文が多いんだそう。
下準備ができたので、いよいよ染めます!
くくり台で括った後、染料を使って着色をしていきます。
鍋に入れた着色料を熱していくと、下の写真のように色にメリハリができるそうです!
最後に脱水をして…乾かしたら完成!
このように扇型に色が染まり、括った部分と括っていない部分で配色が綺麗に分かれています。
「せっかくなら使ってもらいたい、絶対にタンスの肥やしになってほしくないから、お客さんのオーダーにも細かく対応しているんです。」と話す大須賀さん。
ワークショップに懸ける思いや、アトリエを開くまでに至るまでの道のりをお話ししていただきました。
アトリエを開くまで
○アトリエを「みんなの場所」にできたら
――「彩 Aya Irodori」でのワークショップ体験は、リピーターが続出しているんですね!
大須賀さん:うちは当日OKですし、自分が染めたいものを持ち込めたり、徐々に挑戦する作品のレベルをステップアップできたりします。
初めて来るお客さんで、のれんのような大作を作っていく方もいれば、幼稚園児の子がお小遣いを貯めて通っていくうちに、だんだん作品のレベルを上げていったり。
ワークショップではとにかくお客さんを褒めちぎるようにしていて、大人の方が出来上がった作品を見てはしゃいで帰っていかれるのを見るとこちらも嬉しくなります。
お客さんと相談しながら細かい要望にも対応して、自由に絞りを楽しめるところはうちならではだと思います。
――要望の対応の幅がすごいですよね。
カスタムオーダーを一件ずつ受けていますし、そのオーダー数はすごいです。実際、めちゃくちゃ大変ですよ(笑)
でも一度、そういうこともやってみたくて。後日の対応もできます。
ワークショップで作った作品を、「この状態で持って帰ったけれど、やっぱりタンスの肥しになっちゃったので、ショルダーバッグにしてもらってもいいですか」という要望にも応えられます。
やっぱり、使ってもらえることが一番だという思いがあるので、みなさんの使う用途に寄り添っていきたいんです。
◯楽しんでもらえる伝統工芸でありたい
ただ絞りを体験するだけじゃなくて、出来上がったものを誰かにプレゼントしたいなと思ってもらったり、「今度は家族や友達を連れてこよう」と思ってもらえるようなワークショップを目指しています。
「名古屋ってあんまりおもしろくないと思っていたけれど、めちゃくちゃ楽しいですね」と言っていただいたときは嬉しかったですね。
「時間が少しあるけどどうする?」となったときに、「あそこなら遊べて、楽しくて、お土産も持って帰れるよ!」と思い浮かべてもらえるような場所にしたいです。
伝統工芸の産地には、技術や伝統がすごいところはたくさんありますが、「楽しめる」ところはあまりないですよね。
うちがやっていることはもしかしたら、「そんなのお遊びだよ」と言われてしまうかもしれないですが、「こんなところがあってもいいんじゃない?」と思います。
まずはうちで楽しんでもらって、人と伝統工芸との間口になれたらいいなと思いますね。
◯絞りで苦しんで、絞りで息抜きして
――学生でありながら、弟子入りして修業を積む日々はとても大変だったと思います。一体何が大須賀さんを突き動かしたのですか。
大須賀さん:私は短大からファッションの大学に編入学して、「みんなに勝てるものはないかな」と一番意欲的なときに出会ったのが絞り染めの授業です。
そして、どうしても作りたい絞り染めの作品があったんです。
それなのに、実際に職人さんの手を見ても、あらゆる本を漁って研究しても分からなくて。
自分では限界だと思って、弟子入りを決意しました。大学時代も、大学を出てからもめちゃくちゃきつかったですね。
でも、苦労は口にしないほうかな。
自分は努力してきたことを知っているし、分かってくれる人が自分を引き上げてくれるから、自分のやるべきことに集中して、応援してくれる人たちを大切にしたいと思っています。
気がつけばもう趣味とかも何もなくて、絞りが趣味みたいなものになっています(笑)
絞りで苦しんだら、「今日はテーマを決めずに、自由に染めてみよう」みたいな感じで息抜きをして。 それくらい絞りが好きですね。
おわりに
この記事を読んでご興味を持っていただいた方は、ぜひ有松へ足を運んでみてください!
素敵な人との出会いがあり、素敵な絞りが並ぶ中、きっとお気に入りの絞りがみつかるはずです。
でもまだ外にでるのは…素敵な出会いを見つけたいけど、外に出てぶらり旅はまだ少し…という方は、お家にいながらこんな出会いを見つける方法があるんです!
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