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2021.09.11 391PV

【インタビュー】 NPO法人ファミーユが掲げる、「すべての犬・猫が幸せになれる世界に」

犬猫

先進国の中で動物福祉が成熟していないと言われる日本。

環境省によると、令和元年度に愛知県で引き取られた犬と猫の数は1857匹で、そのうち515匹が殺処分された。

全国では合計32,473匹が殺処分されている。

(参照:「犬・猫の引取り及び処分の状況(都道府県・指定都市・中核市)」)

そのようななかで、動物の幸せを願って何かしら行動を起している人も多くいる。

今回は、名古屋市で保護活動を行っている 特定非営利活動法人ファミーユさんを訪ね、動物との付き合い方について代表の熊崎純子さんに話を伺った。

カヌレちゃん
 

初めはただの愛犬家だったんです。

最初に飼ったのが、もう18歳になるトイ・プードルのゆずで、一緒にいるうちに大好きになって…

そこからSNSなどで殺処分の現状や動物保護活動の存在を知ったのがきっかけですかね。

初めは愛犬家だったのが、SNSで動物の現状を知って、SNSの投稿を拡散していました。

次第にボランティアで保健所の犬を預かるようになって、そして最終的には NPO法人ファミーユ を立ち上げることになりました。

2021年の8月で設立10年目を迎えます。

 

現在施設で保護している動物について

保護している犬や猫の数は日々変動します。

昨日トライアルに行った子、明後日レスキューする子たちもいますね。

レスキューでは、行政や愛知県のセンターから保護をしています。

終生を見届けるための老犬のシェルターでは大体14匹ほどでしょうか。

譲渡対象のわんちゃんは各自預かりボランティアさんに観て貰っているのが 6、7匹です。

ちょうど明後日には新しく 11匹のわんちゃんを迎える予定です。

猫ちゃんについては、譲渡できない子たちの終生飼育をしているのは、白血病の子たちが7匹、老猫ちゃんたちが7匹です。

– 8月15日の譲渡会に登場した4匹のわんちゃんたち –

 

「殺処分ゼロ」を目指す上で必要なことや課題は?

まず、最近とても多いのが飼い主である高齢者が施設へ入る、もしくは亡くなられたなどで犬猫が取り残されるパターンです。

特に高齢者のペットは高齢な場合も多く、譲渡が難しいんです。

ですから、ご自宅に犬や猫を迎えることを検討する際は、必ずご自身の年齢を考えていだたきたいなと思います。

一番の課題は、そのような飼い主による終生飼育を行うべきだというところですね。

そして猫に関しては、やはり野良猫が子猫を産んでしまって… というパターンが非常に多いんですよね。

これについては、むやみに餌やりをしないだとか、TRN活動が必要です。

次の命を増やさなければ生まれてこないので、殺処分される動物を増やさないためにも、そのような活動を進めていくことが大事ですね。

それが殺処分ゼロへの近道かな。

あと、避妊や去勢手術をせずに家のなかで増えてしまうことも多いです。

家のなかで飼うにしろ、キャパオーバーにならないように心がけてください。

最近はこのような高齢者の死亡や施設入所によって犬猫が取り残されること、そして犬や猫が避妊をしないために増えてしまう状況がとても目立つので、その状況を防いで、かつ野良猫のTRN活動が進めば殺処分ゼロにより近づくのではないでしょうか。

 

保護活動のボランティアに興味を持ったら、どのようなことから始めればいいのでしょうか

「自身に何ができるか」ではないでしょうか。

例えば私たちでも、犬の預かりボランティア、ミルク猫のボランティア、シェルターに通うボランティアなどがございます。

そのような時間がないからできないということであれば、手先が器用だからバザーグッズを作って寄付するとか。

趣味で色んなものを作れる方も多いので、マットや服をご自身で手作りして寄付してくださる方もいますね。

そのように寄付していただいたグッズをバザーで販売し、収益を動物の医療費に当てるなどすることができます。

ほかにも、パソコンが得意だから色んな資料をつくりますよっていう方もいますね。

私たちファミーユのホームページも、事務局の方が作成しているんですよ。

SNS上で発信することも保護活動をお手伝いする第一歩です。

このように、自分が得意なことを保護活動に活かすことができますし、色んな方法があるので。

まずは、ご自身ができることからです。

 

これから動物を迎えようと考えている方へ、メッセージをお願いします

やはり現代では犬も猫も寿命が伸びていて、15-20年生きることも多いです。

ですので、10年後、また20年後の未来を見据え、きちんと責任を持って動物を迎えることができるかを考えてください。

そして彼らは感情のある、命ある生き物です。お留守番は寂しいし、怒られると怖いという感情を抱きます。

迎えるからには、家族として愛情を持って接してほしいなと思います。

〇 Info

特定非営利活動法人ファミーユ

HP:https://www.npo-famille.org/

動物保護活動へのご寄付、ご支援は こちら から

 

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この記事を書いた人

nog.

nog.

南山大学外国語学部ドイツ学科

2001年佐賀県生まれ。高校在学中に1年間のドイツ留学を経験。幼い頃から歌舞伎に興味を持ち、その他芸術活動に取り組む。現在は「共生」を軸に活動中。