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文化・工芸・歴史

2021.10.13 43PV

「まり木綿」でキュートな有松絞りに出会う♪

こんにちは!学生ライターのほのかです。

今回は名古屋市緑区有松にある「まり木綿」さんをご紹介します。

 

情緒あふれる有松の景観

みなさんは、有松に足を運んだことがありますか?

情緒ある町並みが続く街、有松は名古屋駅から名鉄で20分ほど。

名古屋の中で、江戸時代の面影を感じられる街があるのです。

 

「有松・鳴海絞り」を知る

ここ有松では、国の伝統工芸品である「有松・鳴海絞り」が有名です。

 

絞りの町有松は、江戸時代の初め、徳川家康が江戸に幕府を開いてまもない慶長13年1608年)に、絞り開祖竹田庄九郎らによって 誕生しました。

有松絞りの歴史は、尾張藩が有松絞りを藩の特産品として保護し、竹田庄九郎を御用商人に取り立てたことからはじまりました。

旅人が故郷へのお土産にと、きそって絞りの手拭、浴衣など を買い求め、これが街道一の名産品となり、その繁栄ぶりは、北斎や広重の浮世絵に描かれましたが、鳴海の宿は有松を描いたもので、「名産有松絞り」と記してあります。

(『有松・鳴海絞会館』「有松絞りとは」https://shibori-kaikan.com/tiedyeingより引用)

 

有松・鳴海絞りは400年の歴史を誇り今日に伝わる大切な伝統なのです。

近頃は、絞りで作られた素敵なデザインのマスクを目にしたことがある方もいるのではないでしょうか?

 

有松絞りに触れる

「まり木綿」さんは、二人の女性職人さんが有松で営むてぬぐい・染め物販売店。

板締め絞り(雪花絞り)を中心とした作品と新鮮な色づくりや染色方法で、有松絞りへ新しい風を吹き込んでいます。

今回はなんと「まり木綿」さんでワークショップ体験をさせていただきました!

最初に色の載せ方を決めます。万華鏡のような柄(左)とお花のような柄(右)、どちらも魅力的です。

私はお花のような柄を目指すことにしました!

 

ちなみに「まり木綿」さんの商品では、このような基本的な折り方にアレンジを加え、オリジナルデザインを考えているそうです。

続いてまっさらなてぬぐいを畳んでいきます。集中力が求められます……!

筆者は持ち前の不器用さで、てぬぐいの端と端を合わせる作業に少々苦戦。

畳み終わったら板で布をサンド!

ここからてぬぐいを染色していきます!ピンク、青、黄色の三色を用意していただきましたが、これらの色を混ぜ合わせて自分だけの色を作ることもできます♪

多くの方が、ここでの色作りで一番頭を悩ませるのだとか!

「まり木綿」さんでは、ハケを使って染めることが特徴。

ハケを使うと色が混ざることがないため、美しい色合いや細やかな表現を実現できるそうです。

もちろん、色が混ざっても綺麗な色が出るようになっているので、ワークショップの際も安心ですよ(^^)!

色を載せ終えたら、蒸して染色します。

蒸し終わり、水洗いや石鹸でしっかり洗ったら……

完成!絞りの柄が実際にどうなっているかは、布を開いたとき初めて分かるのでドキドキです!

想像していたよりも鮮やかに色が出てくれていることにびっくり。

柄もあじさいが咲き誇っているようで、かわいくできました。

 

「まり木綿」さんと有松絞り

「まり木綿」を経営する村口さんに、有松絞りについてのお話をお聞きしました。

 

絞りとの出会いから今日まで

――大学の授業で有松絞りに出会い、卒業後すぐに「まり木綿」を始めた、ということですが、どのようにその決断をしたのですか。

 

村口さん:

大学の授業で、実際に自分が作った絞りの作品を商品として販売したとき、

お客さんから「こんなカラフルな有松絞りがあるなんて知らなかった」「もっとこういう有松絞りが欲しい」という意見をもらいました。

それから、「(当時)若い人たちの活動がない有松絞りの分野で、板締め絞りに特化したカラフルな商品を扱うお店を構えたらどうか」というお話をいただいたんです。

こういった周りの声で、自分たちに可能性を感じましたし、お店をやってみることはすごくおもしろいし魅力的だと感じて、「自分たちでどこまでやっていけるか」という勢いで走り出しましたね。

もちろん最初はお客さんが一人も来ない日もありました。

当時はアルバイトを二つくらい掛け持ちして、仕事を終えたらアルバイトに向かって……。

それでも周りの人たちがお店に必要なものを提供してくれたり、家賃も安くしてもらったりしたことで続けていくことができました。

そうして、だんだんとついてきてくれるお客さんが増えてきて、今に至ります。

 

伝統をベースに、私たちの有松絞りを

――活動を続けていく中で、有松絞りへの向き合い方は変化しましたか。

 

村口さん:

ワークショップを開いたり、大学の授業を受け持たせてもらったりするようになると、受け継がれてきた有松絞りの伝統の灯を後世にも伝えていきたいという思いをもつようになりました。

私たちの染色方法は、従来の方法をそのまま受け継いでいるというより、そこにアレンジを加えているものなんです。

なので、「伝統をベースにして、私たちの有松絞りを作っている」というイメージが強いですね。

もちろん今まで続いてきたものに尊厳を持ちつつ、私たちなりの絞りを作らせてもらっている、という感じです。

 

生活に寄り添えるものづくり

――新しい商品を考えるとき、一番大切にしていることは何ですか?

 

村口さん:

人の生活に寄り添えるものづくりをしたいと思っています。

なので、まずは自分が楽しんで、使いたいと思えるものを作ります。

そして、求められていないものは作らないようにしていますね。

そのために、商品が使われるシーンを想像して配色や柄のパターンを決めています。

 

私たちが制作だけに専念するのではなく店頭に立っている理由には、お客さんと直接会話して生まれることが多いということがあります。

たとえば、お店を始めた頃にてぬぐいを繋ぎ合わせた服を作って着ていたら、「そのお洋服は売ってないの?」と言っていただいたことで、それなら服も作ってみるか、となったり。

今販売している商品も、お客さんの意見を聞いてから作ったものが多いです。

 

お客さんと話しながら、「どんな柄や色の組み合わせだったらより多くのお客さんに受け入れてもらえるだろう」と考えながらものづくりをしています。

 

ときめきがお客さんにも伝わる

――絞りと向き合い、お客さんに商品を届けていく中で、どのようなところにやりがいを感じますか?

 

村口さん:

お客さんからの意見が一番ですね。

この前、「私たちのてぬぐいを飾ったりみにつけるだけで、心が明るくなったり豊かになる」というお話を聞いて。

やっぱり、こういったご時世の中で自分たちの作品が気持ちをよい方向に変えたり、精神的な支えになったりしていることがすごく嬉しかったです。

こうした気持ちは、自分が絞りを開いた瞬間にも感じることでもあるんですが、自分がかわいいと思ったり、ときめきを感じるものづくりを続けていると、それがお客さんにも伝わることが分かったとき、すごくやりがいを感じます。

 

絞りの魅力を色々な人に

――最後に、村口さんの考える有松絞りの魅力を教えてください。

 

村口さん:

同じように染めても、絶対に同じものが出来上がらない。

有松絞りには、手仕事ならではの一点物の魅力があるかなと思います。

特に私たちがやっている板締め絞りは、開いた瞬間に出てくる柄がどのようになっているか分からない、というおもしろみがあって。

こういったおもしろみを色々な人に感じてもらえればなと思います。

 

――ありがとうございました!

 

基本情報

<まり木綿>

住所:愛知県名古屋市緑区有松1901

TEL:052-693-9030

営業時間:月・金10:00~16:00/土・日10:00~17:00

公式HP:https://marimomen.com

 

この記事を書いた人

ほのか

ほのか

名古屋大学文学部1年

ことばとアイドルが好きなしがない大学生です。絶賛モラトリアム謳歌中。お手柔らかにお願いします。