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2021.07.31 78PV

【能楽】あの豊臣秀吉が愛した!愛知県が舞台の演目とは

名古屋能楽堂

みなさんこんにちは、南山大2年のボスカルです!

突然ですが皆さん、能楽って知ってますか?

そうです、観阿弥世阿弥親子が大成した日本の伝統芸能です。

実は、ユネスコの無形文化遺産にも指定されていたりします。

そして、そんな能楽ですが……実は、愛知県は能楽に非常にゆかりのある地域なんです!

例えば戦国武将の織田信長や豊臣秀吉は能楽を非常に愛しており、更に江戸幕府を開いた徳川家康は、能楽を武家社会の式楽にしたほど能楽を好んでいました。

 

そんな愛知県ですが、実は能楽には愛知県を舞台にした演目があります!

今回はその中でも「草薙」「杜若(かきつばた)」をご紹介します!

 

「草薙」~熱田神宮に関わる「草薙の剣」のお話!

はじめに、「草薙」をご紹介します!

演目の名前から想像がついた方もいるかもしれませんが、
このお話は「古事記」の日本武尊(やまとたけるのみこと)のエピソードがもとになっています!

 

[ストーリー]

日本武尊が東国平定の命を受けて東に向かう最中、彼は賊に襲われてしまいます。
野原に火を放たれ、周囲を炎に囲まれてしまった日本武尊は、周囲の草を薙ぎ払い、そこに火をつけて向かい火を起こすことで窮地を脱しました。
この時に草を薙ぎ払うために使われたことから、「草薙神剣」という名前が使われるようになりました。

 

比叡山に住む僧が熱田神宮に参詣して最勝王経(さいしょうおうきょう、仏教の教典)を詠んでいると、毎日男女2人の花売りが現れることに気づきます。

彼は2人に尋ねると、2人は夫婦であり、男は草薙剣を守る神、女は命を延べる仙女であると答え、七日の満願の夜に姿を見せるといって姿を消しました。

そして七日の満願の日。日本武尊と橘姫の霊が現れ、日本武尊の伝説を語り始めます。

 

日本武尊が東国平定の命を受けて東に向かう最中、彼は賊に襲われてしまいます。

野原に火を放たれ、周囲を炎に囲まれてしまった日本武尊は、周囲の草を薙ぎ払いました。

すると、草薙剣から剣の精霊が現れたのです!

そして、その精霊は嵐を作り、炎も草も吹き返し、賊を一気に焼き倒してしまったのです。

その後、四海の波は穏やかになり、草薙剣は熱田神宮に治められ、国は豊かになって人々も栄えるようになりました。

 

2人は、これらは全て最勝王経の徳であると、御経の功徳のありがたさを称えました。

……こうしてみると、ストーリーそのものは古事記のものとそんなに大差ないように見えますね。

しかし、草薙剣から精霊が現れる、という描写はこの演目だけの演出なんです!

精霊が敵を倒すというストーリーが、まさしく夢幻能!といった感じがして面白いですね(^o^)

(夢幻能:超常的な存在が主人公となり、旅人などの人々の前に現れて舞を舞うという形式。)

更にこの演目は、この地域に栄える宝生流だけにしかない演目なんです!

そうです、特別なんです(えっへん)

 

ちなみに、この物語の舞台となった熱田神宮について書かれた記事があるので、是非是非チェックしてみてください!

今秋公開の新施設も要チェックですよ!!

【名古屋のたから】熱田神宮はこんなところ!【#熱田神宮】
https://find-bm.com/feature/atsuta-jingu/#i-6

 

「杜若」~伊勢物語「東下り」と関連した演目!

つづいて、「杜若」をご紹介します!

かきつばた、と聞いてピンと来た方もいるかもしれません。

そうです、これは伊勢物語の「東下り」の話が関連しているのです!

 

[ストーリー]

様々な国を巡る僧が三河国につき、周りに咲き乱れる杜若を愛でていると、一人の女性が現れます。

彼女は僧に、ここは杜若の名所で八橋(やつはし)というところだ、と教えます。

そして、彼女はこの土地は在原業平が「かきつばた」の五文字を句の上に置き、

「からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもふ」

と旅の心を詠んだ故事を語りました。

やがて日が暮れると、彼女は一夜の宿を貸そうと、僧を自分の庵に案内します。

 

女はそこで装いを替え、美しく輝く唐衣を着て、透額(すきびたい)[額際に透かし模様の入ったもの]の冠を戴いた雅びな姿で現れます。

唐衣は先ほどの和歌に詠まれた高子(たかこ)の后のもの、冠は歌を詠んだ業平のものと告げ、この自分は杜若の精であると明かします。

 

杜若の精は、業平は歌舞の菩薩の化身で、衆生済度の光を振りまく存在であると述べ、その和歌には非情の草木をも救いに導く力があると語ります。

そして、伊勢物語にもある業平の恋や歌を引きながら、幻想的でつややかな舞を舞います。

やがて杜若の精は、草木を含めてすべてを仏に導く法を授かり、悟りの境地を得たとして、夜明けと共に姿を消すのでした。

 

(参考:the能ドットコム 能楽・演目事典:杜若 https://www.the-noh.com/jp/plays/data/program_029.html

……このように、演目「杜若」は、伊勢物語「東下り」のエピソードをもとにしたお話です。

自然の情景と業平の和歌と、日本の自然と言葉の美しさがしみじみと感じられるような物語ですね!

ちなみに杜若は、私の能楽の先生が舞っているところを見せて頂いたことがあるのですが……杜若の舞は、本当に優雅で美しく、うっとり見とれてしまうくらい綺麗なんです(^o^)

 

おわりに~能楽を見に行こう!

今回は、愛知県が舞台の能楽の演目を2つご紹介しました!

ところで、皆さんは能楽を実際に見に行ったことがありますか?

 

「ちょっと堅苦しくて難しそう……」

 

と思う方もいるかもしれませんが、そういって見ないのは勿体ない!

実は愛知県には、名古屋能楽堂や豊田市能楽堂を始めとして、多くの能楽堂があるんです!

そして、それぞれの能楽堂では能楽の公演が定期的に行われています。

つまり……愛知県は能楽を見る機会がとても沢山あるんです!!

↑ちなみにこれが豊田市能楽堂! サムネイル画像は名古屋能楽堂です↑

 

そして初見のみなさんも心配ご無用!

the能ドットコム」では、殆どの演目の解説が公開されています。

それを見れば演目のあらすじや、今何をしているのかを把握しながら見ることができます!

 

愛知県出身の戦国武将も愛した能楽。

みなさんも是非一度実際に見てみませんか?

 

[リンク]

・the能ドットコム

https://www.the-noh.com/jp/index.html

・the能ドットコム 能楽・演目事典

https://www.the-noh.com/sub/jp/index.php?mode=dic

 

この記事を書いた人

ボスカル

ボスカル

南山大学 人文学部

名古屋生まれ名古屋育ちの大学生。日本文学と動画と能楽を学んでいます。生粋の名古屋人ならではの情報を発信していきます!