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2021.03.24 135PV

できることから支え合おう【NPOおたがいさま会議 】

NPOおたがいさま会議

NPOおたがいさま会議とは

NPOおたがいさま会議は、愛知県を拠点にするNPO法人や企業、行政、社会福祉協議会、個人などが集まり、コロナ禍での課題を共有し、解決に向けて話し合う場です。2020年5月より毎週火曜日16時よりZOOMにて開催し、2021年3月までで38回(仮)を迎えました。各回では子ども・生活困窮者・高齢者・障がい者など、様々な分野で活動するゲストをお呼びしています。

 

コロナ禍の現状

新型コロナウイルス感染症が流行し始めてから1年以上経過している今日この頃。この1年間、やるせない思いを抱えながら生活をしてきた人は多いのではないでしょうか。特に、生活困窮者や子ども、高齢者、障がい者、外国人などの社会的弱者と呼ばれる人々は、これまでは支援を受けながら生活することができていたのに、様々な支援団体が自粛に追い込まれているため、支援を受けることができなくなっていました。

 例えば、児童虐待通告ははコロナ禍の影響で増加していることは報道でよく耳にするのではないでしょうか。児童館や児童相談所が活動を自粛しているため、子どもの居場所が失われ、家族と接触せざるを得ない状況に追い込まれています。また、障がい者の働く場も減少しています。外出やイベントの自粛で商品が販売できなかったり、企業からの受注が少なくなっていたりすることで、障がい者の収入は激減しているのです。

児童虐待

 

できることはないか

NPOおたがいさま会議の代表を務める栗田さんは、認定特定非営利活動法人レスキューストックヤードで災害時の被災者支援を行っている方です。コロナ禍において、困っている人たちを支援するはずのNPO法人がダメージを受けている現状を見た栗田さんは、災害時の被災者支援を行うNPO法人としてできることはないか考えます。

社会的弱者と呼ばれる人たちを支援するはずのNPO法人が何もできない。そんな状況でもNPO法人が歯を食いしばってでも立ち上がらなければならない。災害現場で積み上げてきたノウハウを、コロナ禍にも応用できないだろうか。

このような想いからコロナ禍において災害が発生した場合の対応だけでなく、災害現場で活動してきた経験からNPO等の多様なセクターを集め、支援団体としてお互いに過不足を補う「場」を持つことも必要であると考えました。このようにして、提案されたのが「NPOおたがいさま会議」

 

ニーズと社会資源のマッチング

NPOおたがいさま会議は、被災地で実施している「情報共有会議」の取り組みが活かされています。この取り組みでは、コロナ禍における困りごとを抱えるNPO法人等の実態を共有し、参加者同士で課題解決の知恵を絞ったり、応援できる多様なセクターにも参加を呼び掛けしたりして、過不足を補い合えるような「場」をイメージしています。また、感染症に対する正しい知識や現在の支援制度等を互いに学び合うような機能にもなることもめざしています。

ホームレスを例に考えてみましょう。ホームレスは生活するために、NPO法人等が実施している炊き出しの活動を利用する人が多いです。しかし、支援団体が自粛に追い込まれていたため、炊き出しの活動ができずにいました。ホームレスに対して食事の提供以外にできることはないかと考える支援団体は、金銭的支援を利用できないか考えますが、支援制度についての知識が乏しい団体が少なくありません。

そんな時に、活躍するのがNPOおたがいさま会議です。金銭的支援を行うために支援制度を知りたいといったニーズに対して、多様なセクターたちが応援できることを提供します。例えば、支援制度に関する勉強会を開催していることを税理士の方が共有してくれたり、物品や資金の提供ができると声かけをして下さる企業や同じ支援団体としてノウハウを提供してくださるNPO法人があったりします。このような多様なセクターからいただいた情報からニーズと社会資源をマッチングさせ、困りごとを解決していくのです。

NPOおたがいさま会

イメージしていただけたでしょうか。

 

会議を通して見えてきた課題

生活困窮者は安定した生活を確保できず、家庭での生活が窮屈だと感じる子どもは家にいなければならない。また、障がい者の仕事は減少し、高齢者はこれまで利用していた介護サービスを受けることができない。会議を通して弱いところへのしわ寄せが明確になってきました。何度も発令される緊急事態宣言。感染拡大は留まることなく、終わりが見えないのが現状です。また、コロナ禍においてコミュニケーションが減少し、心不足であることも挙げられました。NPO法人が萎えてはいけないと栗田さんは話します。

 

今後の取り組みと課題

現在もなお自粛に追い込まれていますが、今後も支援団体は活動していく必要があります。支援団体の機能を果たすために、NPOおたがいさま会議はこれからも、会議を通して現実を知り、生の声を聴きながら活動していきます。また、参加者を拡大させること、どのような些細なことであってもマッチングの実績を積み上げていき、誰一人取り残さないことが求められていると栗田さんは話します。

今後は会議だけでなく、他の地域の取り組みから学ぶ機会の企画やシンポジウムなどを開催することを検討してるそうです。そのためには資金の確保も必須となってきます。NPOおたがいさま会議の取り組みが県や国に拡大できるよう、私たちも小さなことから取り組んでいきたいですね。

会議

 

 

おわりに

今回、NPOおたがいさま会議の取材を通して、困っている人だけでなく支援者側も追い込まれている現状を再確認することができました。

新型コロナウイルス感染症の流行は自然災害以上に厳しい局面にあるといえます。災害の報道では、目に見える形で報道されるので現実を知ることが比較的容易です。しかし、今回の感染症拡大における問題は、自粛を伴うため支援することができないだけでなく、支援を自粛していることが報道として取り上げられなかったことが多かったように思います。これぞ、人災。金銭的な問題も物資問題も支援すべきところに支援されていないのが現状です。そのためにNPO法人をはじめとする支援団体が実践していく必要があるのです。

 

学生としてできること

私は社会福祉を学ぶ学生です。社会福祉のボランティアサークルの部員として、現場実践をしながら様々な社会福祉施設で活動してきました。しかし、コロナ禍においてサークルとしての活動は自粛され、やるせない日々を過ごしてきました。

この感染症の流行から1年が経過しています。私は昨年の8月頃から感染対策をしながら活動を再開しました。サークルとしてではありません。個人として現場で活動してきました。私の行動に対して良い心地をしなかった部員もいたかと思います。しかし、本当に大切なことは自粛をすることなのでしょうか。問題に対してどのように行動していくかが求められると私は考えます。

NPOおたがいさま会議の取材で得たものを大学の友人たちやサークルの仲間に共有し、できることから実践していきます。今回の発信が一人でも多く心に届きましたら幸いです。

会議は毎週火曜の16時から1時間、オンラインで開催しています。どなたでも、ご参加歓迎です!

社会

基本情報

〈NPOおたがいさま会議〉

毎週火曜16:00~17:00、Zoomで開催

 

事務局:認定NPO法人レスキューストックヤード、一般社団法人日本福祉協議機構

協力:愛知県、名古屋市、愛知県社会福祉協議会、名古屋市社会福祉協議会

HP:https://otagaisama-aichi.xxxx.jp/about/

 

この記事を書いた人

Miku

Miku

椙山女学園大学 人間関係学部

愛知県刈谷市出身。社会福祉学を専門にしており、名古屋を中心に社会福祉施設で活動中。2020年8月よりヴィーガン生活開始。