
こんにちは!
学生ラジオ「大学生は見た!」です!
「つい放送日に聞き逃してしまう」という声を受けて、過去の放送からメンバーが特に広めたい、もっと多くの方に聞いてもらいたいという放送回をピックアップして定期的にお届けしていきます。
今回は2021年11月に放送した南山大学2年生の小島さんへのインタビューを思い出していきたいと思います。
小島さんは、日本で差別や抑圧を受けている外国人労働者・難民の人権を守るために活動されているSTARTという団体に所属されています。
今回のインタビューでは、STARTの活動内容から私たちにもできる難民支援についてまで、幅広い質問をさせていただきました。
外国人労働者や難民といった単語は、聞きなれていない単語かもしれません。
しかし、今回は、皆さんも身近に感じることができるようにかみ砕いて説明していただいた内容を記事にまとめましたので、放送を聞けなかった…という方も最後までお楽しみください!
目次
活動目的について
STARTは、難民として日本に来た等の母国に帰国できない切実な事情を抱えながらも日本政府から日本で暮らすことを認められない外国籍の方を支援しています。
彼らは、日本で生きること、暮らすことが認められない中で入管から差別・抑圧を受け理不尽に苦しい状況に置かれています。
ちなみに、入管とは、入国管理日本に暮らす外国人の方々の在留管理を行う日本政府の公的機関のことです。
例えば、今年(2021年)3月6日にはスリランカ人女性が名古屋入管で亡くなるという事件が起こりました。
STARTはそういった外国人の方々に向けられた差別や抑圧を社会からなくすことを目指し、活動しています。
活動内容について
主な活動は3つあります。
面会活動
入管に収容されている方に直接面会をして入管の収容施設内の状況を把握し、改善を訴えています。
生活支援
一時的に入管の収容施設外で生活している方々への生活支援を行っています。
入管問題を社会に知らせる
当事者の話を聞く機会を設けたり、入管問題に関する講義形式の企画を定期的に行ったりすることで多くの人に入管問題を知ってもらえるよう活動しています。
「START」が活動を始めたきっかけについて
STARTは2011年に結成しました。
入管の収容施設は全国各地にあり、東海地方を中心に活動するSTARTは名古屋にある入管に面会活動や支援を行なっています。
2011年当時、STARTが結成される前は名古屋には当事者の権利を守るために活動する支援者がおらず、名古屋入管がやりたい放題でした。
それを阻止するため、当時入管問題に関心のあった学生と社会人でSTARTを結成したのが始まりです。
小島さんが、「START」に所属した理由について
私は、大学2年生になって直ぐに、名古屋入管におけるスリランカ人女性死亡事件を知りました。
当時、私の英語の先生はとても良い先生で、死亡した女性と同世代の方でした。
その時、私は彼女もその先生のような素晴らしい英語教師になれたのではないかと思いをはせ、行動を起こさずにはいられなくなりました。
そこで、新聞に名前の載っていたSTARTに衝動的に連絡をしました。
それ以降、面会活動や企画に参加する中で入管問題に対して日本人として自分が行動を起こすことの必要性をより強く感じるようになり所属を決めました。
それが、私がSTARTに入った経緯になります。
所属後の小島さんの内面的変化について
Q,「START」に所属してから、考え方や価値観は変わりましたか?
正直、考え方や価値観は語り切れないほど変化したり、あらたな考えが生まれたりしてきています。
中でも大きな変化というものは、問題意識の矛先が海外から日本国内に変わったことです。
STARTに所属するまでは、海外での支援活動をすることなどへの漠然とした憧れがありました。
世界には、貧困、飢餓、ジェンダーギャップなど解決するべき問題は山ほどあります。
しかし、私は入管問題という日本で起きている深刻な問題を知ったことで、入管問題をおざなりにして海外へ目を向けることは出来ないと考えるようになりました。
日本人にとって居心地のいい日本であればそれでいいのか?そもそも日本人とは何なのか?そういった根本から自分たちの置かれた状況を見直すことで、日本社会で虐げられている人々が日本で暮らせてよかったと思えるようになる事が重要だと思います。
そして、日本社会がより他者を理解し受け入れ、協調性に富んだ社会となる為の活動をしていきたいと思うようになりました。
日本での難民問題について
Q,日本で難民問題や移民問題に関心を持ってもらうためにはどうすればいいと思いますか?
そもそも入管問題や日本に難民がいることすら知らない人がほとんどです。
その為、まずは知ってもらうことが第一だと思います。
そして、この問題を外国人の問題であるとか、かわいそうな問題だというだけで終わらせないことが重要だと思います。
日本で起きている難民問題は、私たちが生きている日本社会で今まさに起きていることであり、私たちの将来に直結する問題だと考えています。他人事ではなく、自分事と捉えてほしいと思っています。
学生にもできる難民支援について
学生にできることは、たくさんあります!
STARTに所属して支援活動してもらうのもよいですし、企画に参加して、そこで聞いたことや当事者の声を周りの家族、友人に伝えるだけでも、それが入管問題を社会に知らせることになります。
「START」さんへの参加方法
一つはメールで連絡してもらうことです。
もしくは、今後も企画を行うのでまずは企画に参加していただいて、そのときに参加したい旨伝えてもらっても大丈夫です!
「START」さんの目標について
名古屋入管でのスリランカ人女性死亡事件を中心に、入管問題をより多くの人に知ってもらい、二度と同じことが起こらないよう、再発防止を入管に徹底させ、当事者の生活、権利を守ることです。
今、皆さんに伝えたいこと
入管問題と言っても、知らない人がほとんどだとおもいますが、実際には大問題で深刻な問題が日本社会にあります。
問題を知って、関心を寄せてほしいです。
当事者の話をとりあえず聞いてみたい!という方はぜひ企画への参加や、面会活動への参加、よろしくお願いします。
最後に
今回のインタビューを通して、難民、外国人労働者、入管問題について知ることができました。
ニュースでこのような問題があることは知っていましたが、あまり注意を向けたことはありませんでした。
明日から少しずつこの話題に注目していきたいと思いました。
今度のSTARTさんのご活躍をお祈り申し上げます。
小島さんありがとうございました!
START HP:https://start-support.amebaownd.com
START Twitter 公式アカウント:https://twitter.com/start_tokai
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