
『われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。』
2月13日から28日にかけ、名古屋PARCOで現代詩人である最果タヒ先生の詩の展示が行われています! 最果タヒ先生といえば、詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』が2017年に映画になったことでご存じの方もいるのではないでしょうか? スマートフォンで詩を執筆されており、現代詩に馴染みのない年齢層にも人気の詩人です。
実は私もタヒ先生の言葉に魅了される読者の一人で、今回の展示を昨年から心待ちにしておりました。こちらの展示についてお話をする前に、まずは最果タヒ先生のご紹介から始めたいと思います。
作家プロフィール
最果タヒ(Tahi Saihate)
詩人・作家 1986年生まれ。2006年、現代詩手帖賞受賞。2008年、第一詩集『グッドモーニング』で中原中也賞 を受賞。2015年、詩集『死んでしまう系のぼくらに』で現代詩花椿賞を受賞。その他の主な詩集に『空が分裂する』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(同作は2017年石井裕也監督により映画化)。エッセイ集に『きみの言い訳は最高の芸術』『「好き」の因数分解』、小説に『星か獣になる季節』『十代に共感する奴はみんな嘘つき』などがある。作詞提供もおこなう。清川あさみとの共著『千年後の百人一首』では100首の現代語訳をし、翌年、案内エッセイ『百年一首という感情』刊行。2018年に太田市美術館・図書館での企画展に参加、2019年に横浜美術館で個展開催、HOTEL SHE, KYOTOでの期間限定のコラボルーム「詩のホテル」オープンなど、幅広い活動が続く。最新詩集は『夜景座生まれ』。今春にエッセイ集『神様の友達の友達の友達はぼく』が発売予定。
公式サイト: http://tahi.jp/
展示について
広告や会場デザインは、最果タヒ先生の書籍のデザインの多くを手掛けている佐々木俊さんによるものです。なんと開幕初日には、佐々木さんによるトークイベントが開催されました。イベントではタヒ先生ご自身もWEBチャットを用いてリアルタイムで参加。言葉とデザインをテーマに佐々木さんとタヒ先生からお話を聞ける貴重な機会となりました。
最果タヒ展の世界に飛び込んでみて
一言で言えば、何度でも行きたくなる、そんな展示です。その日の気分、時間帯、起きた出来事によって、言葉のひとつひとつの捉え方が変わってくるのではないかと思います。それも、鑑賞者が自由に想像するための空間を意識して、最果タヒ先生やデザイナーの佐々木俊さんが作品作りをされているからでしょうか。
目の前に飛び込んでくる言葉を自分の感覚で繋ぎ合わせて、個人の感性を頼りに、そして視界に入る言葉の偶然性に身を委ねて詩を楽しむ。モノクロの世界のなかで、言葉自体が持つ色や匂い、声に触れる。そうして、五感すべてを使って、言葉を自分のなかに溶け込んでいくのを感じることができます。
展示では書籍やグラス、お菓子から文房具など様々なグッズが販売されています!私もマスキングテープと詩そのものカード、ブックマークを購入致しました。早速本棚にマスキングテープを貼ってみたり、カードも壁に飾ろうかと考えたりしています。ブックマークを自室に飾ることで、今回の展示に見立ててみるのも楽しそうですね。
最果タヒ展は今月いっぱい、28日㈰ まで開催されています。ぜひ名古屋PARCOに足を運んで、言葉が秘める魅力に触れてみませんか?
会場・アクセス
会期: 2021.02.13㈯~02.28㈰ ※休館日 02.17㈬
時間: 11:00~20:00 ※最終日は18:00閉場
会場: 名古屋PARCO西館6F パルコギャラリー
入場料: 一般800円、ミニ本付チケット1800円
展覧会公式サイト: https://iesot6.com/
最果タヒ公式サイト: http://tahi.jp/