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2021.05.30 390PV

映画のつくり方④映画はエンターテインメントの王様

映画つくり

今回は、「映画のつくり方」最終回です。

完成した映画からはどのような収入が得られるのか、また鑑賞して楽しむ以外にどのような効果をもたらすのかについてお話したいと思います。

 

目次

回収について

映画は作っておしまいではなく、完成した映画から発生する収入で、使った費用を埋めていき、最終的には儲けを出す(リクープする)ことを目指します。

 

映画から発生する収入とは

映画から発生する収入というのは何種類かあるのですが、まずは「興行収入」です。

 

①興行収入

これは単純に、何人の人がその映画を観るために、お金を払って映画館に足を運んでくれたかっていう数字です。

よくニュースなどで「興行収入○億円突破!」とか言いますよね。

あれです。

厳密に計算すると、製作委員会に入るのは興行収入から配給経費を差し引いた金額です。しかしまずは興行収入が多ければ、大勢の人に支持をされてヒットしているということになり、回収への近道になります。

 

②二次利用収入

二次利用というのは、DVD化権(今はあまり大きくないけど)、配信権(Netflix、Amazonなど最近はDVDよりこちらが主流)、テレビでの放送権(地上波、BS、CS)、フォーマット販売、ゲーム化、書籍化、イベント、グッズ販売など様々なものがあります。

飛行機に乗ったときに機内で上映される映画がありますよね?

あれも二次利用収入の一つです。

 

③リクープ可能性を高めるために

興行収入というのは、フタを開けてみないとわかりません。だから、映画はギャンブルと言われることもありますが、事前に可能な限りリスクを軽減する方法もあります。

映画の本編に、プレースメントといって、協賛してくれた企業の商品をさり気なく露出することでお金をもらうスポンサー営業や、公開前に出演者のトークショー付きのイベントをやって入場料収入や物販収入を得たり、クラウドファンディングを実施したりと様々な手法で公開前に確実な収入を計上しておくという手をとることができます。

 

お金だけじゃない、映画のもっと魅力的な面

映画には興行収入や二次利用収入だけではない、もっと魅力的な面があります。

 

①ワンチャンス主義

まず、作品が半永久的に鑑賞可能な状態で残ること。これは「ワンチャンス主義」という映画独特のルールからきています。

映画のフィルムに焼き付けられると、出演者の肖像権などは原則として「売り切り」になることを「ワンチャンス主義」と言います。(原則)

テレビ番組はこのあたりがあいまいで、一度放送されたものを後日使おうとしても、利害関係者への許諾が複雑で、同じ番組に二度とお目にかかることができなかったりします。映画は、たとえば「ローマの休日」のように60年以上前の作品がいつでも観ることができ、若き日のオードリー・ヘップバーンにいつでも会うことができます。

 

②ロケツーリズムの醸成

次に、地域への貢献がしやすいということ、特に世界への発信がしやすいということです。

ロケツーリズムという言葉を聞いたことあるでしょうか。あるいは聖地巡礼とか。

映画のロケ地が「聖地」になり、映画を観た人たちが全国、世界からその地を訪れるようになり、地域が経済的に潤うようになることを言います。

FIND THE TOKAIの地元、岐阜の例でいうと「君の名は。」ですね。

アニメに登場した飛騨古川駅の風景をひと目見ようと観光客が押しかけましたよね。

 

「ガールズパンツァー」は茨城県の大洗市。

 

映画ではないですが、鳥取県境港市は「ゲゲゲの鬼太郎」の生みの親、水木しげるさんの記念施設「水木しげるロード」で年間数百万人の観光客が訪れています。

 

逆輸入版としては、「狙った恋の落とし方。」

これは中国の映画なのですが、ロケ地になった北海道には中国からたくさんの観光客が訪れるようになりました。

 

ひるがえってみて、名古屋は魅力のない街ワーストワンと言われています。

日本の3大都市と言われながら、観光に訪れる外国人は福岡よりも少なかったです。(コロナ禍以前)

映画は、見た人の人生に影響を与えることができます。

感動を与えることができます。

加えて、作品の力で名古屋の魅力を世界に発信できる。

それも映画の持っているポテンシャルであり、魅力でもあります。

 

この記事を書いた人

竹田太郎

竹田太郎

株式会社フォワードインターナショナル 代表取締役