BLOG竹田太郎のブログ

EVENTイベント

FIND!

たろログ

2021.06.06 632PV

「マーケティング」①「ニーズ」と「ウォンツ」

自己実現ポーズ

今回からは「ああ、世の中ってこういう側面から見ると、こういう理屈で動いてるのが分かるよな〜」という知識、知らなくても生きていけるけど、知っているとものの見方が変わる知識をできるだけ噛みくだいて説明していこうと思います。

まずは、マーケティングについてです。

マーケティングって、広告代理店や企業の宣伝業務に従事する人以外、あまり接することのない分野だと思います。

でも基礎の基礎だけでも知ると、「世の中に提供される商品やサービスって、こういう狙いで生まれてきたんだな」という「サービスする側の意図」が見えてきます。

市場の動向や大衆の心理を、ものすごく細かく分析した上で生み出されているということがわかります。

その意図が分かると、これまで自分がいかに企業の戦略に踊らされてきたのかが分かるかもしれません。

マーケティングの基礎を押さえるだけで、自分の人生を客観的にみることができ、ぶれない人生の軸を手に入れられるかもしれませんよ。

 

目次

マーケティングとは?

マーケティングを定義すると「世の中の動きを察知して、それに合う製品やサービスを提供すること」ということになります。

もっと簡単に言うと「商品やサービスで人を喜ばせて、お金を儲けること」でしょうか。

 

また、こんな言い方もされています。

「人間の「ニーズ」と「ウォンツ」を満たすこと」

「ニーズ」と「ウォンツ」って、両方とも「欲しい」というような意味合いに思えるのですが、実は微妙に違うのです。

 

  • ニーズ…人間が生活するうえで必要なものが欠乏している状態

              「歯が痛い」→「歯を治療する」

 

  • ウォンツ…特定の物がほしいという要望

              「歯を白くしたい」→「ホワイトニング」

 

必要不可欠だから「欲しい」ものが「ニーズ」、あったらより良い生活が手に入るから「欲しい」ものが「ウォンツ」です。

上記の例でいうと、歯が痛くてはものが噛めず生活できないから「歯科医」は必要「ニーズ」です。

痛みはなくても歯が白ければ、より美しい自分になれるから「審美歯科」は要望「ウォンツ」なのです。

次回から何かにお金をつかうとき「この商品やサービスは自分にとっての「ニーズ」なのか「ウォンツ」なのか」自分の胸に問いかけてみると面白いですよ。

 

マーケティング1.0→4.0

マーケティングの歴史は色々なフェーズを重ねてきて、最初期のものを1.0とするなら、現在は4.0というフェーズにあると言われています。

1.0から4.0にいたるまで、それぞれどんな経緯をたどってきたのでしょうか。

 

マーケティング1.0 「安くて高品質!」

製品中心のマーケティングでした。

企業はマス市場(一般大衆)を対象に、できるだけ安くて高品質の製品を提供しようと試みていました。

また、一方的にテレビなどのマスメディアで大量に広告宣伝を行って企業名、商品名、サービスを刷り込んでいました。

 

マーケティング2.0 「あなたの要望をもとに開発された商品です!」

顧客志向のマーケティングにシフトチェンジしました。

商品も情報も行き届いた状況の中、製品だけでの差別化が難しくなりました。

企業は個々の消費者の「心」をつかもうと、イベントの実施や会員クラブの組成など双方向のコミュニケーションを行うようになりました。

 

マーケティング3.0 「環境に配慮した材料で作りました!」

社会貢献などによる精神の充足を求めている消費者に働きかけていくマーケティング。

「このエンジンにすることで、CO2が〇〇%削減できます」「このミネラルウォーターを購入するとアフリカに10リットルの水が寄付されます」など「消費をすることが、世の中にとって良いことにつながる」というイメージ戦略などです。

 

マーケティング4.0 「その夢応援します!」「そのビジョン、ぜひ実現しましょう!」

製品やサービスの提供により、個々の消費者自身が「こうありたい」と考える自己実現欲求に訴えかけるマーケティング。

例えばダイエットの教材の場合「理想の体型に近づくだけでなく、その結果どういう自分が手に入れられるか」までを提案するなどです。

 

マズローの欲求5段階説

マズローの欲求5段階説

心理学の世界に「マズローの欲求5段階説」というものがあります。

心理学の父と言われているアメリカの心理学者アブラハム・マズロー(1908~1970)が考案したもので、人間の欲求には5つの段階があるという心理学理論です。

人間にはまず「空腹を満たしたい」というような、最低限生物としての命を維持したいという「生理的欲求」があり、それが満たされると次は「身を守る場所を確保したい」という「安全の欲求」が生じます。

安全が確保されると、次は「仲間を作りたい」という「所属と愛の欲求」が芽生え、そしてその仲間の中で「自分を認めてもらいたい」という「承認欲求」が生まれます。

欲求の最後は「自分にしかできないことを成し遂げたい」という「自己実現の欲求」です。

マーケティング4.0では「マズローの欲求5段階説」の再上位概念「自己実現の欲求」を満たすマーケティング戦略を目指しています。(つづく)

 

この記事を書いた人

竹田太郎

竹田太郎

株式会社フォワードインターナショナル 代表取締役